GPz400F スイングアーム加工!
今回は仲の良いバイク屋さんからの依頼で、
GPz400Fのトルクロッドの取付け部をフレームからスイングアームに
変更して欲しいと言われました。
理由は、キャリパーサポートがフローティングになっていない為、
トルクロッドをフレームから取るとサポートに無理がかかり割れてしまうとの事です。
アップで
この様に割れてしまうみたいです。
まずは、スイングアームに取付ける部品を削り出します。
っと言っても都合の良い厚みのあるアルミ板がないので、
55Φの無垢棒から作ります。
大まかな寸法に高速カッターで切り出した状態です。
ここからフライスで削り出します。
これを削り出すのに何時間かかったんやろ???
次に、トルクロッドが長いので加工をします。
赤丸の箇所で切断をして、
切断面をフライスで整え、サンドブラストで汚れを綺麗にします。
ロッド部分は取付け位置が変わりタイヤに干渉するので、
タイヤを避ける様に曲げ加工をしました。
問題ないことを確認してから溶接をします。
一通り加工が終わったのでスイングアームを取り外し、
リア廻り単体を組付け、先程削り出した部品の位置合わせをします。
この状態で念入りに問題が無いか確認後、
仮溶接後にスイングアーム単体にして本溶接をします。
円周溶接もですが、厚物の溶接も結構苦手だったりします・・・
スイングアームが冷める間にリンク関係が錆で固着していたので、
分解して出来る限り綺麗にしてグリスアップをしときました。
スイングアームを取付けて最後に問題がないか確認をします。
ホースが長すぎて、取り回しがよく解らないです
ちょっと解り辛いですが、ちゃんとトルクロッドはタイヤを避けています。
最後にキャリパーサポートの加工をします。
アクスルシャフト系とサポートの内径が違うので、
サポートの内径をアクスルシャフトに合う様に削ります。
本来は異形の物は、旋盤で面板を言うもので
ワーク(削る物)を固定するのですが、
当店の旋盤は小さいので、面板の固定してもサポートが旋盤本体に当り使えませんでした・・・
マザーマシンはやはり大きいにこした事はないと痛感します。
一瞬Okutecガレージの店長様にお願いをしようかと考えましたが、
以前中繰り棒と言う工具を作っていたのを思い出し、
あまり精度が出ないので使いたくなかったのですが、
今回はそれを使ってサポートを削ります。
結果、予定より20/100mm程削り過ぎました・・・
元の分と同じぐらいなので大丈夫だと思います・・・
切削面は少しだけ粗かったのですが、思ったよりは綺麗だったので良かったです。